ホーム > W杯で世界の頂点に立つために!! 第5回 Jパラダイムからの脱出は始まっている

W杯で世界の頂点に立つために!!

Jパラダイムからの脱出は始まっている[第5回]

語り手 高岡英夫 / 聞き手 松井浩

松井 『日本人が世界一になるためのサッカーゆるトレーニング55』という本を出版しました。55種類もの多くのトレーニングを収録したのは、現在の自分のレベルに合わせて最適のトレーニングを選んでやってもらうためですね。

高岡 そうはいっても、日本のほとんどの選手は、まず「Jパラダイム(低重心+低スピード)×足腰×頑張る」という体の使い方を世界のトップ選手と同じ「TOPパラダイム(高重心+高スピード)×軸×ゆるみ」に変えていく入門編から取り組んでもらいたいですね。

松井 リオ五輪の男子サッカーも予選リーグ敗退でした。以前から指摘しているように、日本の若い世代は代表レベルでも「Jパラダイム」寄りの選手が目立ちますからね。

高岡 「低重心+低スピード」の選手というのは、無意識のうちに、体のあちこちの筋肉が縮こまり、ブレーキをかけてしまっている状態なんですね。自転車でいえば一生懸命ペダルを漕ぎながら、同時にブレーキもかけているようなものです。そういう選手がドリブルしても、「高重心+高スピード」の相手には遅くてギクシャクしているようにしか見えない。だから簡単に止められたり、ボールを奪われてしまうんですね。一般の選手ほどブレーキのかけ方が強く、代表レベルになるほど弱くはなっているんだけど、オリンピックのような大舞台ほど緊張もするし、プレッシャーもあるので、普段に増して勝手に筋肉がブレーキをかけてしまうんですよ。相手に詰められると焦り、ますます思うようなプレーができなくなるというわけです。

松井 A代表も同じですね。

高岡 ゆるトレーニングの入門編は、まず、誤作動を起こしている筋肉をいったんときほぐし、サッカーに適した体の使い方に変えていくことを目的としています。つまり、全身の「ブレーキ筋」に「頑張んなくていいからね」、「必要な時だけ働いてね」と覚えこませていくトレーニングです。日々の通常練習にも熱心で、それに加えてゆるトレーニングに取り組めば、動きがスムーズになって全体的なパフォーマンス力が上がっていきますよ。反対に、全身のブレーキ筋をむやみに使ったまま通常練習を頑張っても、パフォーマンス力は期待するほどは伸びません。そればかりか、日々の練習で頑張れば頑張るほど疲れやすくなるし、腰痛など体のあちこちを痛めやすくなります。

松井 ゆるトレーニングの入門編には疲労を取り除く効果もあるので、コンディションの維持や怪我、腰痛などの予防にもなります。サッカーは過酷なスポーツなので、真面目に努力する選手ほど疲労を取り除く体のケアが重要ですね。

高岡 「TOPパライム」の体の使い方ができるようになれば、長友佑都や本田圭佑、香川真司たちのようにイタリアやドイツでも通じる選手になりますよ。このレベルになれば、次は強い「軸」深い「ゆるみ」ですね。軸をより強化しながら、どんなキビシイ場面でもゆるんでプレーできるようにトレーニングしていく。メッシやネイマールがそうですが、世界のトップ選手をめざすための上級トレーニングも紹介しています。

松井 小学生から日本代表までサッカー界全体で取り組んでほしいですね。特に通常練習を頑張っているんだけど、思うように上達しないと悩んでいる選手は、通常練習の疲れをとりながら体の使い方を世界基準に変えていくトレーニングなのでお勧めです。一人でも多くの選手に取り組んでもらい、Jリーグでも「TOPパラダイム」の選手がたくさんいるようにならないと、日本のサッカー界全体のレベルが上がっていきませんからね。

- 了 -

サッカーゆるトレーナーからのメッセージ

戦術眼とメンタルを鍛える“サッカーゆるトレーニング”

NPO日本ゆる協会公認 サッカーゆるトレーナー 
大久保貴弘 

 


 サッカーゆるトレーニング入門に参加される方から「サッカーゆるトレーニングをやると視野が広くなりますか?」「落ち着いてキープできるようになりますか?」と尋ねられることがよくあります。最近は戦術眼やメンタルの向上に興味を抱く方が多くなってきましたが、サッカーゆるトレーニングはこれらの能力を高めるのには、うってつけの方法です。

 私が監督をしているチームでも、一生懸命サッカーゆるトレーニングを積んでいる人は、試合の流れを読めるようになる、ポジショニングが良くなる、戦術理解度が高まるなどの効果が見られ、またメンタル面でも逞しくなっていっています。そして何よりもセンター、球軸に身を任そうとすることで、気が楽になったという声も聞きます。

 私が定期的に指導を行っている奈良のサッカーチームからも、そういった効果を含め様々な能力が向上し、Jリーグの下部組織のチームにも勝てるようになってきたとの報告を受けています。

 いまのサッカー界では、ピッチを俯瞰する能力を非常に重要視する監督やコーチが増えてきましたが、俯瞰力、大局観が戦術眼を生む前提となるということを考えれば当然のことと言えます。

 球軸トレーニングを行うことで、高重心、高スピードが自然に維持できるようになると、ボールを観る時間が少なく済む一方、周りを観られる時間が長くなります。その結果、ピッチを俯瞰でき、試合全体の流れが読めるようになり、大局的見地からより適切な判断を迅速に行うことができるようになります。空いているスペースが観えるので、ポジショニングも良くなる。私以外にもサッカーゆるトレーニングに継続的に取り組んでいる選手はそう感じていると思います。

 戦術眼やメンタルを指導するのは難しいと、多くの監督やコーチは苦労されていると思いますが、サッカーゆるトレーニングを行えば、お尻の下にボールを常時維持できるようになるので、ボールキープ力が上がって、メンタル的にも迷うことなく、落ち着いてプレーできるようになっていきます。センターに身を任せられると、ここぞという時に高重心で、思った通りに素早く動けるので、焦ることなくボールをキープでき、敵のプレッシャーで固まることがなくなるのです。私自身、指導やサッカーゆるトレーニングに取り組むことで戦術眼やメンタルが強化されていることを強く実感しています。

 こういった戦術眼やメンタルは、サッカーセンスの一言で片付けられてしまうことが多いのですが、サッカーゆるトレーニングに取り組むことで、戦術眼やメンタルまで変えていけることに、サッカー選手や監督、コーチは、希望と興味関心を抱かれるのではないでしょうか。

 サッカーの具体的技術を向上させるためのトレーニングは数多くありますが、それらの技術を活かすためにも、戦術眼とメンタルが大事になってきます。その本質を無視して、表層のテクニックだけを追っていくと、実戦で迷い、ボールロストが増えていくことも。そして監督は、戦術眼やメンタルを高めるにはどうしたら良いかについてますます悩むようになります。

 日本代表監督のハリルホジッチも、なぜ日本人選手はプレッシャーで追い込まれると、視野が狭くなり、迷い、戦術眼がなくなり、戦えなくなってしまうのか、疑問に感じているのではないでしょうか。まさに「Jパラダイム(低重心+低スピード)×足腰×頑張る」ですね。

 日本サッカー界が変わるには、サッカーゆるトレーニングしかないと思います。

 サッカー選手や愛好者の皆さんには、ぜひサッカーゆるトレーニングに取り組んでいただきたいと思います。そして一緒に「Jパラダイム」から「TOPパラダイム」への変革を起こしましょう。

本を見て行えばさらに効果的!!

日本人が世界一になるためのサッカーゆるトレーニング55/KADOKAWA/定価:本体1,700円+税
  • 『日本人が世界一になるためのサッカーゆるトレーニング55』
  • 出版社:KADOKAWA
  • 著者:高岡英夫・松井浩 共著
  • 定価:本体1,700円+税
  • *全国の書店・オンライン書店にてお買い求めください。[Amazon.co.jp(アマゾン)]

直接レッスンも受けられる!!

  • B. プロ向けコース
  • I. プライベートレッスン
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  • 運動総研教育事業部(佐澤・長谷川)まで。
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